メカライフ の世界」展 2013  場所:神戸市立青少年科学館(こうべしりつ せいしょうねん かがくかん)

 開催日時(かいさいにちじ) 予定(よてい)  2013/11/16(土) 10:00~17:00
   2013/11/17(日) 10:00~16:30

日本機械学会関西支部

 


平成23年度「メカライフの世界」展を終えて
(平成23年11月19日~20日)
関西学生会「メカライフの世界」展実行委員会
大阪府立大学大学院 修士1年 濱田 竜也


  私たちの学ぶ「工学」と呼ばれる学問は,自然界で生じる様々な事柄に対して疑問や興味を持ちそれらを解明することにより,科学と人や社会との関わりを考えて人を豊かにすることをめざす学問であります.そこで,『実験装置・物理現象・試作品に触れることで,機械工学に興味を持ってもらい,かつ,自分の手で工作を行うことで,ものづくりの楽しさを知ってもらう』というコンセプトのもと,主にこれからの未来を担う子供に対してこの素晴らしい学問を広めていきたいと考え,「メカライフの世界」展を毎年開催しております.本年度も,平成23年11月19日,20日に神戸市青少年科学館において開催いたしました. まず開催するにあたり,「メカライフの世界」展の質の向上,運営委員同士の意思の疎通を目的として,委員会を複数回開き,議論を重ねました.具体的には,運営委員への開催意義の周知,各学校の役割の分担,準備のスケジュールの決定,展示物や体験コーナーでの出展物の決定等を主に行いました.この他にも日頃から密に連絡を取り合う事によって意思や情報の共有に力を入れた結果,滞りなく「メカライフの世界」展を開催する事ができたように思います. 上記のような準備に加え,本年度は従来に比べて広報にも力を入れて,神戸市内の小学校166校にビラを配布したり,日本機会学会関西支部から学会員の方宛にメールを送ってもらったりしました.このような事が功を奏したのか,来場者数が1日目428人,2日目479人,延べ907人という,去年に比べ約200人も多くの方にお越しいただき,大変な好評を博しました. 来場者は,主に小学校低学年の子供たちとその保護者の方々であり,神戸市内のみならず,近畿圏内から多くの方にお越しいただきました.また,多数のリピーターの方がいらっしゃり,今後も「メカライフの世界」展の開催を期待して下さる声をいただきました.この事から,毎年行っている「メカライフの世界」展の成功を感じました. ここからは,具体的な開催内容について述べます.出展物については,定めたコンセプトを満たすように,各学校が協力して準備・製作しました.神戸市立青少年科学館の入口では『フォーミュラカー』の体験試乗を行い,「メカライフの世界」展の会場である新館4 階の特別展示室では,『ホバークラフト』の試乗,エンジン内の構造が見られて工程を理解しやすい『エンジンカットモデル』,線に沿って走る『ライントレーサー』,力を加えることにより固まる『ダイラタント流体』等々の展示を行いました.日頃あまり触れる機会がない展示物を前に,来場者の方々は熱心に見入られ,積極的に多くの質問をしていただいた事が印象深いです. 「メカライフの世界」展のコンセプトの通り,体験を通じて「ものづくり」の楽しさを知ってもらうために,毎年工作コーナーを設置しています.例年,無料と有料2種類の工作コーナーを設置しており,毎年大変ご好評です.中には工作コーナーでの体験工作を行うために,県外からいらっしゃる方もいる程です.したがって,目玉となる工作コーナーに対しては,特に議論を重ねました.議論の結果,本年度の無料工作コーナーでは,『ストロー笛』,『ペットボトルホバークラフト』,『ペットボトル空気砲』,『浮沈子』を,有料工作コーナーでは『すもうロボット』を提供することにしました.各コーナーとも大変好評を博し,特に『浮沈子』,『空気砲』,『すもうロボット』の人気は高く,時には順番待ちが発生する程でした.会場入り口の受付で,子供たちの前で,浮沈子で遊んで見せると,目の色を変えて「これやる!」と言って保護者の方を会場内に走って連れていく姿を,何組も拝見する事ができ大変微笑ましかった事を鮮明に記憶しています. 私は昨年度も「メカライフの世界」展に参加しているのですが,昨年度の印象を踏まえて,本年度特に印象に残っていることが2点あります.1点目は,会場内に常に大勢の来場者の方がいらっしゃったという事です.長時間会場内に留まって下さった方や,昼食後にもう一度足を運んでいただいたリピーターの方などがいらっしゃるなど,多くの方に工学の面白さや不思議に対して大変興味を持ってもらえたと思いました.もう1点は,来場者の方に協力いただいたアンケートの結果が大変良かったという事です.保護者の方からの大変温かいお言葉,励まし,さらなる発展へ向けての丁寧で熱心なご提案,お子さんからの飾り気のない率直な声.賞賛と感謝の言葉をいただき,あまりの嬉しさから涙ぐみさえしました. 私は「メカライフの世界」展を通じて,様々な事を学ぶ事ができました.大勢の人と関わる事の難しさと面白さ,信頼の大切さ,一体感の生みだす心地良さ,人の笑顔の尊さ,社会活動の意義と素晴らしさ.それは,今まで私が過ごして来た学生生活では,あまり経験する機会がないものばかりでした. 最後になりましたが,神戸市立青少年科学館のスタッフの皆様,学生会担当の先生方,委員長をはじめ各大学の学生委員の皆様,日本機械学会関西支部様など,多くの方々のご協力の下,「メカライフの世界」展を無事開催できました事に対し,この場をお借りして感謝申し上げます.


      
<当日の模様>
フォーミュラーカー展示 ロボット相撲に見入る子供達
ダイラタント流体に興味深々の子供達 工作コーナーで一生懸命工作する子供達



参考:平成22年度「メカライフの世界」展のご案内


関西支部ホームページ