見学会:履歴(過去の手記)
日本機械学会関西支部 2016.10.20公開


第644回見学会参加記録

 開催日: 2016年9月29日(木)
 見学先: 川崎重工業株式会社 明石工場
 参加人数: 27名(正員16名,特別員2名,会員外3名、学生員1名,会員外学生2名,幹事2名,事務局1名)

【施設概要】
 創立120周年を迎えた川崎重工業株式会社は,100年を越えて磨きあげてきた先端技術をもって新たな価値を創造し,社会の発展に貢献するという理念のもと,陸・海・空はもとより,宇宙から深海にまで,総合エンジニアリング企業として,また,世界的なレジャー製品メーカーとして,ユニークで多彩な製品を送り出しています.
 明石工場は1940年に航空機の専用工場として誕生し,現在は基礎研究部門,二輪車,汎用エンジン,産業用ロボット,さらに航空用・陸用ジェットエンジン,汎用ガスタービンなど,幅広い製品群を送り出す川崎重工の主力工場です.


【見学内容】
 当日は,川崎重工業 技術開発本部の横山稔理事よりご挨拶の後,全社,及び明石工場の歴史,事業などの紹介ビデオ視聴に続いて,工場見学へと移りました.
 工場見学では,モータサイクル,汎用エンジン,ロボットの組立工場を2班に分かれて見学させて頂きました.同工場では,二輪車の生産効率化を実現した「カワサキ・プロダクション・システム(KPS)」を,ロボットなど他製品にも広く展開しており,在庫のムダを排除すると共に,作業者のムダ動作も排除した働きやすい環境も実現していました.施設間の移動中も参加者は,案内の方からの丁寧な説明を聞くなど熱心に見学していました.
 工場見学の後には,Ninja H2/H2Rの開発者で,モータサイクル&エンジンカンパニーの市基幹職より,面白味と説得力のあるご講演を頂きました.Ninja H2/H2Rは,スーパーチャージャーを用いた過給エンジンを搭載し,これまでに無い「感動的な加速感」と「乗り易さ」を体感できる二輪車で,顧客から高い評価を得ているとのことでした.技術開発については,自社製高効率過給機とエンジンの高度なマッチングによって,高出力,低燃費,低排出ガスを実現したエンジン技術と,川崎重工の全社技術を集めた開発を如何にして実現したかを紹介頂きました.講演後は,予定時間を超えた質問にも丁寧に回答頂き,更に閉会後には特別に,逸早く最新映像を紹介頂くなど,大変,盛況な見学会となりました.


【謝辞】
 最後になりましたが,当日お世話になりました川崎重工業,明石工場の皆様に心より感謝申し上げます.

   日本機械学会 関西支部 企画幹事
   尾形 雄司(パナソニック(株))
   佐藤 寿恭(川崎重工業(株))