見学会
日本機械学会関西支部 2011.7.6公開


第638回見学会参加記録

 日時: 2011年6月17日(金)14:00~16:30
 見学先: 株式会社京都科学 京都本社・工場
 参加人数: 41名(特別会員1名、正員32名、学生員3名、一般学生1名、幹事2名、事務局2名)

【会社概要】
 明治初期から科学教育機器製造を手がけ、日本の教育を近代化に導く一助となった株式会社島津製作所。その標本部の事業を継承し、1948年に分離独立したのが株式会社京都科学です。以来63年、理科教育をはじめ、医学・看護教育、文化財の複製・修復、科学館など文化施設の展示事業に携わってきました。特に近年は人体シミュレータやトレーニングモデル等医学・看護教育向けの事業に注力され、その分野では国内シェアトップメーカーです。

【見学とシミュレータ体験】
 会社概要説明後、まず展示室を見学しました。この展示室は、これまでに製作された人体模型や生物の含浸標本、仏像等文化財のレプリカ、医療画像撮影時に人体代用となるファントムや看護トレーニングモデル等が数多く展示されており、あたかも博物館の如く見応えのあるものでした。見学中には文化財の型取り方法や文化財と人体模型では異なる彩色方法、また摸刻技術等非常に興味深いご説明をいただき、見学者一同熱心に聞き入りました。
展示室見学の後、製造現場も見学させていただきました。当日は看護教育向けの万能型成人実習モデルや沐浴指導向け新生児モデルが製造されていました。巧みな技で一つずつ丁寧につくられてゆく腕や足に思わず手が伸びそうになりました。
 見学の後、人体シミュレータやトレーニングモデルを実際に体験させていただきました。フィジカルアセスメントモデルでの瞳孔反射や血圧測定、採血・静注シミュレータによる採血その他多くのモデルでの体験に、時間を忘れる程でした。
 また最後の質疑応答では、乳がん触診モデルの手触りの質問が飛び出すなど、和やかな一面もあった非常に有意義な見学でした。

【謝辞】
 最後になりましたが、ご挨拶を頂きました代表取締役社長片山保様、当見学会の受け入れを担当いただいた総務部山内様、会社概要説明と見学時にご説明をいただいた顧問岡村様をはじめといたしまして、お世話になりました京都科学の皆様に心より感謝申し上げます。


   日本機械学会関西支部 企画幹事
   安田俊彦(Hitz日立造船株式会社)