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(社)日本機械学会関西支部
第628回見学会参加記録
日時:
2008年5月16日(金) 13:45~17:00
見学先:
ツジコー(株) 日野工場(野菜工場)
参加人数:
26名(事務局2名を含む)
ツジコー(株)は新しい照明に関するアプリケーション開発の一環として,植物人工栽培技術の開発に取り組んでおり,日野工場ではクリーンルーム内で水耕栽培と人工光を24時間照射した植物栽培を行っています.農薬を一切使用せず,厳密な衛生管理が可能で,天候にまったく左右されずに野菜を安定供給できる植物工場を運営されています。これまでの勘と経験に頼りがちな農業を統計学的品質管理に基づいたものづくりへとフェーズチェンジすることに取り組まれています.今回,クリーンルーム内で人工光による水耕栽培を行っている葉物類の栽培を見学させて頂きました.
13:45にJR三雲駅に集合し,マイクロバスとタクシーで日野工場へ移動しました.日野工場隣の日野公民館の会議室にて,辻社長から会社概要,野菜工場の目的,それを実現するキーデバイスであるHEFL(Hybrid Electrode Fluorescent Lamp)の優位性,クリーンルーム内での野菜栽培の課題などについて説明いただきました.その後,3班に分かれ,野菜工場に移動し,実際にクリーンルーム内で野菜を育成しているところを見学しました.HEFLは管表面温度が低いため,HF蛍光灯に比べ1.2~1.5倍の多段化が可能であり,このためクリーンルーム内には2.7m7段棚で葉物類が栽培されおり,葉物類の成長に合わせて,段差を持たせた近接照明が行われている様子などを間近に見学することができました.また,開発担当者の方からはキーデバイスであるHEFLの特徴について,点灯実験を交えながら,植物育成に必要な波長や光量などの視点から懇切丁寧に説明して頂きました.
野菜工場の見学の後は再び日野公民館へ戻り,人工栽培した野菜の試食もさせていただきながら,和やかな雰囲気の中で見学の感想を話し合うことができました.辻社長を交えた全体に関する質疑応答では,日本の食料事情,農産物ビジネスの難しさ,他社の野菜工場の概要など幅広い質疑応答が行われました.辻社長の農業に対する熱い思いが出席者に伝わり,出席者からの質問も大変多く、有意義な見学会となりました。
最後になりましたが、大変お忙しい中、今回の見学会を快くお引き受け頂きました辻社長をはじめ,ツジコー(株)の皆様に心から感謝申し上げます。
日本機械学会関西支部 企画幹事
保坂 正人(松下電器産業(株))