見学会
(社)日本機械学会関西支部

第624回見学会参加記録掲載:デジカメ画像および参加手記



開催日:2007年5月17日(木) 13:30~15:30
見学先:海遊館(大阪ウォーターフロント開発株式会社)
参加者:28名(事務局3名含む)


 1990年に開館した海遊館(大阪ウォーターフロント開発株式会社)は,世界最大の魚「ジンベエザメ」が遊泳する「太平洋」水槽を中心として,太平洋とその周辺の環境を14の水槽で再現した世界最大級の水族館です.魚の通り抜け「アクアゲート」や,透き通った命の世界「ふあふあクラゲ館」などを含め,580種,30,000点もの生き物を飼育展示し,生命の尊さや地球環境の大切さを訴えています.総水量11,000トンの水は,汚れた水を再生して再び使うことを原則として,常に生命維持装置(LSS:Life Support System)で一日延べ160,000トンが循環浄化され,飼育環境を守っています.今回は一般の入館では見ることのできない高度水処理施設とコージェネレーションシステムの見学を企画・開催しました.当日は我々のほか,平日にもかかわらず,幼稚園から小・中学生の団体を中心に,多くの観光客が訪れていました.

 見学会では,先ず石田係長(飼育設備課)から開館経緯と生命維持装置(LSS)について,大賀係長(施設部)からコージェネレーションシステムについての説明を受けました.ここでは,海遊館で使用する海水が和歌山県日ノ御埼沖の天然海水で,1回当り約200トンを専用の船で運んで来ることや,大水槽が300mm厚のアクリルパネルで構成されていること,生物を安全に飼育するための停電防止対策として2電源制(受給電力とガス発電)を採用していること,将来的には燃料電池の導入も視野に入れていること等が紹介されました.

 その後は,中嶋調査役(施設部 兼 飼育展示部)と坂本調査役(施設部)にも加わって頂き,2班に分かれてこれらの施設を実際に見て回り,見学中および見学後には,水質基準(魚はpH7.5~7.8、動物はpH7.3)や管理体制(水温のみ24H管理)・環境対策(第1種エネルギー指定工場に該当)などに関する質疑応答が行われました.そして見学会後には,これらの舞台裏を踏まえて,海遊館の一般見学も併せて行いました.

 今回の見学会に際しては,快くお引き受けくださるとともに,見学会の直前に行われたジンベエザメの入れ替え展示などで大変お忙しい中,多岐に渡ってお世話いただきました石田係長,大賀係長,中嶋調査役,坂本調査役を始め,大阪ウォーターフロント開発株式会社の皆様方には,心より感謝申し上げます.



 日本機械学会関西支部 企画幹事(第5専門部会 部会長)
 森川雅司(三洋電機株式会社)




 概要説明



 現場説明(1)



 現場説明(2)